Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

うみのかなた

海のかなた

小川 未明

Lisez 海のかなた (うみのかなた) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 7 028 caractères · 14 écrans

Aozora Bunko

日は、西に入りかかっていました。少年は、あちらの空のうす黄色く、ほんのりと色づいたのが悲しかったのです。

雨になるせいか、つばめが、町の屋根を低く飛んでいました。このとき、少年は、疲れた足を引きずりながら、まだ家の内には、燈火もついていない、むさくるしい傍の軒の低い家の前にさしかかりますと、つばめが三羽、家の内から、外の往来に飛び出しました。それと同時に、ブーンといって、バイオリンの糸の鳴り音がきこえたのであります。

少年は、はっと心に思いました。なぜならその音色は、きき覚えのあるなつかしい音色でありましたからです。

もうすこしのことに、気づかずに通り過ぎようとしましたのを、彼は立ち寄って、その古道具屋をのぞいてみました。それは、つばめが、止まっていて、飛び立つときに、その糸を鳴らしたとみえます。そこには、バイオリンが一ちょうすすけた天じょうからつるされていました。彼は、よく見ると、それに小さな光る星のような、真珠がはいっていたのでした。

「あ!」と、声をたてて、少年は、喜びに、狂わんばかりでありました。そしてさっそく、このバイオリンを買って、自分の腕に奪うように抱きました。