Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かいなんき

海難記

久生 十蘭

Lisez 海難記 (かいなんき) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 28 628 caractères · 56 écrans

Aozora Bunko

何人かがすぐ真似をしてやりだした。

よく晴れた朝、筏の人員は肉屋の仕事に没頭した。筏の上は爼のように真っ赤に光った。将校達は黙って見ていた。その夜は嵐もなく闘争もなくて過ぎた。みな妙に弱りきっていた。眠ってみたが力が恢復することができなかった。

十日(第六日目)の午後、衰弱して長く生きられそうもないものは、筏から厄介払いをするという規定をサヴィニがつくり、それを全員に公示した。十人ばかりの負傷兵が眼をあいているままで捨てられた。

弱れば捨てられるという恐怖が筏の上にひろがり、それが将校下士官ブロックにたいする猛烈な憎悪に変った。兵隊達は生きのびるためには先に相手を倒すしかないと、ひそかに決意していた。

十一日(第七日目)筏の上には沈鬱な気分が漂っていた。正午頃、スペイン兵が突然に発狂して、大声にわめきながら海に飛びこんだ。

この夜、またもや猛烈な殺し合いがはじまった。二人の下級兵を死刑に処したことがその原因になった。ベドウィン黒人の一下級兵が檣の頂につるしてある金貨や宝石の入った袋に目をつけ、イタリー人やスペイン人の下級兵をそそのかして、将校団を鏖殺する陰謀を企てたので、未然に制止しただけだとサヴィニは言っている。