Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

わたらせがわ

渡良瀬川

大鹿 卓

Lisez 渡良瀬川 (わたらせがわ) de 大鹿 卓 (おおしかたく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 280 528 caractères · 557 écrans

Aozora Bunko

藁代を差引くと勿論いくらにもなりません。それでも暮しの足しにと思って老いの手足を働かせております。一人生きておればそれだけ伜たちの厄介になる。年寄りは死んだ方がいいが、死ぬわけにもいきやしねえ。そういって見えぬ目から涙をこぼすのを見ますと……」

野口は急に涙ごえになり、しばらくは言葉をつぐことができなかった。左右の総代たちの席から洟をすする音が洩れだした。

「被害は村全体、渡良瀬川沿岸全体でございます。身代が小さければ小さいだけに、また大きければ大きいだけに害を受けております。友人の家も同じ境遇で、村にふえてゆく廃家の運命は決して他所事ではありません。明日は当然わが身に降りかかってくることで、被害民全体が一緒につながって抜きさしならぬ泥沼へ一歩々々落ちこんでゆくばかりです。東京の乞食ならば人の袂にすがって憐みを乞うことも出来ますが、鉱毒のなかった以前を知っており、自分の土地を離れたことのない私共には、零落れても誰にすがろうすべもないのです。ただ餓死か、凍え死か、自分で自分にそれを宣告するほかはない有様です。これは一体私共が当然受けなければならぬ運命でしょうか……」