Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こはん

湖畔

久生 十蘭

Lisez 湖畔 (こはん) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 24 180 caractères · 47 écrans

Aozora Bunko

「オイオイ、俺は逆上などはせぬヨ。至極落着いていた。持出したくとも、別荘には刀もピストルもないのだ」

「どうでもよろしゅうございます。で、死体はどうなすッたので?」

「ボートに乗せて、重石をつけて湖へ投げこんでやった」

「どうしてそんなことをなさッたのです。なぜ現場へ放ッて置かれンかッたのですか」

「癪にさわってたまらぬから、湖水へ投込んでくれたのだ」

「場所はどの辺で?」

「仏ヶ崎の沖だ」

「あの辺は蘆ノ湖でも一番深い個所で、盛夏の候でも五十尋からありますが、貴君はそれを御承知の上で、そこへ捨てなさッたのですか」

「左様だ。それでは不都合か、具合が悪いか」

「ハー、それでは感動犯としての条件が怪しくなって来ます。承知でそういうことをなさッたというのはいけません。邸に置くのは穢らわしいから、湖畔まで引摺りだして夢中で押し落した、とでもいたしましょうか。そうでもいたしませんと」

俺は畳の上に足を投げだして、

「ボートで運んで捨てたッて、たいした不都合はなかろう、貴様は責任阻却と言ったが、そんなら俺は無罪ヨ。これでも俺は狂人なンだぜ。外国から帰るとき、印度洋の真ン中で確かに一度は発狂しているンだ。