Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おぼるるもの
溺るるもの
豊島 与志雄
Lisez 溺るるもの (おぼるるもの) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 690 caractères · 36 écrans
マントがほしいなと思った。だが俺はその橋が好きだ。両側に欄干があるきりで、橋の上は広々としていて、がさつな鉄骨の組合せも何もなく、すぐ大空が感ぜられる。
俺は橋の上に佇んで、川の水を、水にうつってる灯を、左手の明るい街を眺めた。それから、ただ電燈がぽつりぽつりついてるだけで、低く黒ずんでる右手の方、河岸伝いの新道を眼で辿った。川霧の交った夜の靄がかけていて、遠くはぼーっとしていた。まだ川の縁に蹲ってる筈の男と女の姿も、靄の中に弱れて見分けられなかった。
そんなことのために、俺は六区の用を――大した用ではなかったが――すっかりはぐらしちゃった。柄にもなく考えこんでしまったんだ。