Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

りょうしのむすめ

漁師の娘

徳冨 蘆花

Lisez 漁師の娘 (りょうしのむすめ) de 徳冨 蘆花 (とくとみろか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 592 caractères · 23 écrans

Aozora Bunko

何様此れは一行の主とでもいいそうな、たしかに華族の若殿様だ。年頃は二十四五、眉濃く眼きりりとした色白の美男子だ。浅葱天鵞絨の鳥打帽子を被って、卵色薄羅紗の猟装束を着て、弾帯をきりりとしめて、薄皮の行膝をはめて、胡坐をかきながら、パイプを軽くつまんでマニラを吹いて居る。うっかり見とれて居ると、其の殿様がふっと此方を向いたので、お光は狼狽えて此方へ向いて俯向いて櫓を押す拍子に、水に映った乱髪の姿が見えたので、さっと顔を赤めた。影も顔を赤めた。ふっと気づいて、片手は櫓を押しながら、片手は鬢をなでた。客はがやがや騒いで居る。吾事ではあるまいかと耳を傾けて見ると、何左様でもないが、何か胸騒ぎがして人に聞えはしまいかと思うように動悸がうつ。兎角して牛堀について、一行はどやどや上って行った。「美人御苦労だったね、此れは少しだが簪でも買いなさい」と、一人が紙に幾干か捻って渡したのを受取ったまま、お光は何か本意なさそうに跡見送って、ほっと溜息ついて、頓て棹を返そうとすると、舟の中に白いものが落ちて居る。拾って見れば、白絹のハンケチで、縁を紫で縫ったものだ。お光は何思ったかそっと頬を摩でて見て、懐にしまった。