Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みおつくし
澪標・落日の光景
外村 繁
Lisez 澪標・落日の光景 (みおつくし) de 外村 繁 (とのむらしげる) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 130 889 caractères · 268 écrans
雨雲の下で、桜桃が真赤に熟していた時もある。澄んだ月が山野を照していた時もある。夕風に川原楊がその枝を吹き乱されていた時もある。一夜の間に降り積った雪に驚きながら、吹雪の止まない坂道を下って行った時もある。斑雪の残っている山肌を背景にして、赤松の幹に斜陽が当っている時もあった。
長男がアメリカへ留学することになる。こうなると、妻の独壇場である。長男を伴った妻の目まぐるしい動きを、私は手を拱いて見ているより他はない。秋のよく晴れた日、私は妻や子供達と、横浜の桟橋まで長男を見送った。長男の乗った船が岸壁を離れ、徐徐に速度を増して、沖の方へ進んで行くのを、私は妻と並んで眺めていた。
二男も学校を卒業し、高校の教師になる。長女も司書の資格を得て、ある会社の研究室に勤務する。幾分、生計にも余裕が生じたらしい。そこへ印税の臨時収入がある。私は思い切って、やっとのことで家屋を改築する。しかし私はこういうことにあまり興味がない。妻の都合のよいように一任する。妻はかなり満足そうである。私はその妻の様子を見て、至って満足である。しかしたまたま上京した、私の老母は言う。