Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みおつくし
澪標・落日の光景
外村 繁
Lisez 澪標・落日の光景 (みおつくし) de 外村 繁 (とのむらしげる) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 130 889 caractères · 268 écrans
素子が素早く銚子を取って、コップに酒を注いだ。
「いけないよ。まだ傷口が塞がっていないんだから」
「いいの。いいのよ」
既に快い酔いを発していた私には、記憶はないが、素子は私を責め続けている。私は頻りに弁解していたらしいが、素子は全然聞き入れない。また、素子がコップに酒を注ぐ。
「いけない。ほんとに、そんな無茶をしちゃ、駄目じゃないか」
「いいの。構ってくれなくってもいいの」
素子はコップの酒を呷り、盛んに私を攻撃する。勝手な仮定を設け、独断的に極めつけるのである。もっとも肝腎の内容は記憶にないが、その感じだけが強く頭に残っている。しかも素子は私の揚げ足を取ったりして、執拗に絡んで来る。私は次第に不愉快になって来る。が、その不快さは、むしろ肉体的な苦痛から来ているらしい。丁度、その頃の私の頭の中では、酔いと眠りが快い戯れに耽っている最中なのである。つまり私はひどく眠いのである。が、素子はいっかな私を離そうとしない。
「もうそんな馬鹿なことを言ってないで、早く寝ようよ」
「寝よう。だけど、馬鹿なことって、馬鹿なことって、何だい」
酔った頭にも、私がひどく自暴自棄的な感情に襲われたことは覚えているが、この時であったかも知れない。