Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みおつくし
澪標・落日の光景
外村 繁
Lisez 澪標・落日の光景 (みおつくし) de 外村 繁 (とのむらしげる) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 130 889 caractères · 268 écrans
通りに面した商店と商店との間には、極めて狭い露地が幾筋も通じてい、それを通り抜けると、決って二軒、三軒と仕舞屋が建っている。私もそんな一軒を借りていたが、階下は畳も薄暗いので、二階を書斎に当てていた。
その二階の窓の下にも狭い露地が通ってい、その奥の家には若い、琵琶の女師匠がその妹と住んでいた。夜になると、近所の若者達が習いに来て、賑やかな話声が止むと、琵琶の音が聞えて来る。時には、女師匠が練習しているのか、昼間も琵琶の低い音が鳴っていることもあった。
当時の京の町家の小便所は、朝顔がなく、壺がむき出しになっていて、僅かに板で仕切られているに過ぎないものが多かった。その上、京の女は後向きになって、立ったまま用を足すので、その音はひどく庶民的な音を立てる。
私の書斎の窓下からもその音は聞えて来る。隣家には一人娘のいる初老の夫婦が住んでいるので、露地の奥からも聞えて来る。京都に住んで、ひどく不粋な話である。が、いつの時代にも、権力者の華やかな文化の底で、京都の庶民はこのようにして生き堪えて来たのではないか。彼等は消極的に見えるが、その生活力はかなり執拗である。