Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かやくせん
火薬船
海野 十三
Lisez 火薬船 (かやくせん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 61 552 caractères · 124 écrans
「あれッ、らんぼうするな。おれに、煙草をすわせないつもりか」
竹見は、ことばもはげしく、中国語でどなりつけた。そしてすばやくみがまえた。だが、彼の眼光は、どうしたわけか、てつのように冷たくすんで、相手の顔色をじっとうかがっていた。
「いのち知らずの、黄いろい猿め! とんでもない野郎だ!」
そういったのは、ノーマ号の船員だ。
彼は、竹見からもぎとった火のついた煙草を、大口あいて、ぱくりと口中へ! まるで、はなしにある煙草ずきの蛙のように。
「おや、この煙草どろぼうめ。おれには、煙草をすわせないで、ひったくって食べっちまうとは、呆れたやつだ」
水夫竹見が、一本うちこむ。
が、このときはやく、かのときおそく、かの碧眼の船員は、ぷっと煙草をはきだし、
「あ、あつい!」
と叫ぶ。そして甲板へぺたりと落ちた煙草を、足下に踏みにじった。もちろんこのとき、煙草の火はきえていたけれど、
「あははは、ざま見ろ。火のついた煙草を喰って、やけどをしたんだろう。ふふふふ、いい気味だ」
竹見は、へらず口をたたいて大いに、わらった。
だが相手の船員たちは、真剣なかおで同僚の足元に視線をあつめる。