Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かやくせん

火薬船

海野 十三

Lisez 火薬船 (かやくせん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 61 552 caractères · 124 écrans

Aozora Bunko

「おう、だれにもいうな。こいつ、意気地がないから、やられちまったんだ。おくへ入るから、だれにもだまっているんだぞ、いいか」

「へい、へい」

火夫は、ぺこぺこあたまをさげた。彼も、船長ノルマンのおそろしいことは、知りすぎるほど知っていた。ノルマンは、肩にしていたハルクを、倉庫の一等おくまったすみへ、たわらでもなげつけるように、ころがした。

「ううッ……」

といったきり、ハルクは、死人のようにぶったおれ、そのままうごかない。

船長は、足をあげて、ハルクのかたをけった。ハルクは、上むきになった。ひどい形相であった。

「ふん、此奴は、もうだめらしい」

鬼船長

そこへ飛びこんできたのは、竹見水夫だった。

彼は、船長ノルマンの姿をみるや、

「ハルクが、やられちまったそうですね。何処にいますか、ハルクは? 一たい、どの野郎と喧嘩をしたんですか」

と、あたりをきょろきょろとうかがう。ノルマンは、無言で、竹見の間に、通せんぼうをして立つ。

そのとき、ハルクが、一声うなった。

「あっ、ハルク。お前、どこにいるんだい」

竹見は、ようやくハルクが、貨物のかげにたおれているのに気がついたようであった。