Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぶらいはうたず
無頼は討たず
山本 周五郎
Lisez 無頼は討たず (ぶらいはうたず) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 446 caractères · 23 écrans
「――何だろう」
お房が驚いて振返る、とたんに雨戸が外れて、抜身を持った男がとび込んで来た。
「半太郎や!」
「大丈夫です、おっ母さん」
おびえる母親を背に庇った半太郎、
「――誰だ!」と喚いて立上った。
とび込んで来た男は慌て外れた雨戸をたてながら上ずった声で低く、
「済まねえがちょっと匿ってくんねえ、追われているんだ」
「――やっ」半太郎は仰天した。
「おまえさんは猪之助……さん!」
「え?」
振返ったのは鼻の猪之助だった。さすがに愕然と立竦んだが、折から表へばらばらと走って来る人の足音。猪之助は片手拝みに、
「済まねえ、こことは知らずにとび込んだんだ、仲間の紛擾ごとで取巻かれ、のっぴきならねえ猪之助だ、匿ってくんねえ」「――――」「頼む、頼む――」
半太郎は二拍子ほど唇を噛しめていたが、やがてこくりとうなずいた。
「ようございます、こっちへお上んなさい」
「きいてくれるか、有難え」
「この納戸へ入っておいでなさい」
猪之助を納戸へ押入れて後を閉める、何があったかという顔で再び母の背へ向った。道の足音は一度通り過ぎたが――やがて引返して来ると、どんどんと、烈しく表の雨戸を叩く様子。