Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぼんのうひぶんしょ

煩悩秘文書

林 不忘

Lisez 煩悩秘文書 (ぼんのうひぶんしょ) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 86 705 caractères · 173 écrans

Aozora Bunko

これは、千浪さまにはお耳に入れたくなかったのですが――、御案じなさるといけませんから。」

「かまわぬ。話してやるがよい。」法外は、ちらと、若い二人を見くらべて、「遠からず大次郎を千浪の婿に、ははは、ま、仮祝言だけでも早うと考えておるわしの心中は、そちらも薄うす知ってであろう。いずれ夫婦となるものならば、互いに苦も楽も、何もかも識り合うたがよい。」

いつからともなく、命までもと深く慕い合っている大次郎と千浪――さきごろから父の許しで、今はいいなずけとなっている二人である。剣腕人物、ふたつながらに師のめがねに協って、やがてその一人むすめを恋妻に、二代法外を名乗って弓削家へ養子にはいろうとしている伴大次郎と、おんなの誠心のすべてを捧げて、かれを縋り迎えようとしている千浪と。

今度の旅に千浪を伴ったのも、父法外としては、人の世の蕾のようなふたりの胸を察すると同時に、旅ともなれば気散じた朝夕に、もっと二人を近づけて、打ち解けて心を語らせ、たがいによく知り合わせたいという、父親らしい、大きな思いやりと気くばりからだったに相違ない。

この、法外老人の計らいは、恋しあう若人のうえに、どんなによろこびを齎したことだったろう! そのあみだ沢へ来て以来、ふたりは雌鹿雄鹿のように、ほがらかに山をあるき廻って、心ゆくばかり語らい、