Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
もゆるほお
燃ゆる頬・聖家族
堀 辰雄
Lisez 燃ゆる頬・聖家族 (もゆるほお) de 堀 辰雄 (ほりたつお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 71 309 caractères · 144 écrans
医者は私を肺結核だと診断した。が、そんなことはどうでもいい。ただ薔薇がほろりとその花弁を落すように、私もまた、私の薔薇いろの頬を永久に失ったまでのことだ。
私の入れられたそのサナトリウムの「白樺」という病棟には、私の他には一人の十五六の少年しか収容されていなかった。
その少年は脊椎カリエス患者だったが、もうすっかり恢復期にあって、毎日数時間ずつヴェランダに出ては、せっせと日光浴をやっていた。私が私のベッドに寝たきりで起きられないことを知ると、その少年はときどき私の病室に見舞いにくるようになった。或る時、私はその少年の日に黒く焼けた、そして唇だけがほのかに紅い色をしている細面の顔の下から、死んだ三枝の顔が透かしのように現われているのに気がついた。その時から、私はなるべくその少年の顔を見ないようにした。
或る朝、私はふとベッドから起き上って、こわごわ一人で、窓際まで歩いて行ってみたい気になった。それほどそれは気持のいい朝だった。私はそのとき自分の病室の窓から、向うのヴェランダに、その少年が猿股もはかずに素っ裸になって日光浴をしているのを見つけた。彼は少し前屈みになりながら、自分の体の或る部分をじっと見入っていた。