Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

つばくろ(つばくろ)

燕(つばくろ)

山本 周五郎

Lisez 燕(つばくろ) (つばくろ(つばくろ)) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 25 395 caractères · 52 écrans

Aozora Bunko

と渡貫が又左衛門に訊いた、

「長浜の花屋か」

「そう、あの湖畔にある茶屋だ」

「あれなら二度か三度いったことがある、あるじというのは痩せた小男で、右のこめかみにこのくらいの痣が、――」と云いかけて、渡貫は下唇を噛み、じっとどこかを見まもっていたが、ふと又左衛門のほうへ振返った、「米浦平四郎か」

又左衛門は微笑しながら頷いた。平四郎、米浦平四郎、あの乱暴者か、などという言葉が、驚きの調子で云い交された。

「あれが平四郎とは意外だな」と渡貫が云った、「花屋では現に挨拶に来たが、彼はなにも云わなかったしこっちもまるで気がつかなかった、佐藤はまえから知っていたのか」

「ああ、五年ほどまえかな」と又左衛門が答えた、「二十四五のときに出奔して、江戸で庖丁の修業をし、江戸で店をやっていたそうだが、年をとると故郷が恋しくなるのだろう、江戸では一人息子に死なれ、店もうまくいかなかったようだ、息子の嫁は離別し、孫娘を伴れて帰って来た」

「だが出奔したとすると、この土地へ帰るのはうまくあるまい」

「いや、話はついた」と又左衛門は庄野に答えた、「いま米浦は平四郎の弟の子が継いでいるし、米浦を名のりさえしなければ、ということでおちついたし、長浜へ店を開くについても助力した