Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ばくやくのはなかご
爆薬の花籠
海野 十三
Lisez 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 101 908 caractères · 204 écrans
「ほーら、ここよ。ここのところだけ、色がちがうでしょう」
「ああ、ここね。これは昔の安いメリンスの古ぎれね。ほかのところのよせぎれが、ちりめんだの、紬だの、黄八丈だののりっぱなきれで、ここだけがメリンスなのねえ。でも、これは爆発で色がかわったのではなくて、もともと、これはこんな色なのよ」
「そうかしら、でも、へんね」
「なぜ」
「でも、へんじゃないの。そこのところだけ、安っぽいメリンスのきれを使ってあるなんて、どうもへんだわよ。きれが足りなかったんだとは、思われないわ」
スミ枝が、無遠慮に、いいはなつところを聞いていると、なるほど、へんでないこともなかった。房枝は、その色がわりの安いメリンスのきれに、じっと目をおとしていたが、
「あら」と、とつぜん叫んだ。
「なによ。房枝さん。どうしたの」
「いえ、このメリンスの模様ね、梅の花に、鶯がとんでいる模様なんだけど、あたし、この模様に何だか見覚があるわ」
「あら、いやだわ」
スミ枝が、ぷーっとふきだした。
「スミ枝さん。なぜ、おかしいの?」
「だって、梅の花に鶯の模様なんて、どこにもあるめずらしくない模様よ。それをさ、房枝さんたら、何だか見覚があるわなんて、いやにもったいをつけていうんですもの」