Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ばくやくのはなかご

爆薬の花籠

海野 十三

Lisez 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 101 908 caractères · 204 écrans

Aozora Bunko

しかし房枝の胸は、わくわくして仕方がなかった。

一大事近づく

ターネフ首領邸へ、こっそり帰ってきた房枝とスミ枝は、そっと黒川団長の寝ている部屋へすべりこんだ。

黒川団長は頭部に繃帯をして、苦しそうな寝息をたてて眠っていた。

房枝は、スミ枝に目くばせをすると、手つだってもらって、黒川の胸にかけてあったお守り袋の紐を切り、そっとはずした。

房枝の手は、ぶるぶるとふるえている。やはりスミ枝の手を借りて、お守袋を開き、中からうすよごれた小袋をとりだした。そのとき、房枝は、はっと息をのんだ。

「あ、同じきれよ」

房枝は、メリンスのきれで出来たその小さい袋を、しばらくひっくりかえしていたが、やがて気がついて、その小袋をあけて、中に入っていた神社のお札を出し、それから小袋の裏をひっくりかえして見た。そこには、大きなおどろきが待ちかまえていた。

「ああ、スミ枝ちゃん」

房枝は、おどろきとうれしさとに、あとがいえなくて、ぶるぶるふるえる指先で、その小袋の裏を指すだけであった。

その袋の裏には、赤い糸で「小雪」という字が縫いとってあった。

ああ、小雪! 今こそ、房枝は、自分の本名が小雪であったことをはっきりと悟ったのである。