Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はちゅうかんじけん

爬虫館事件

海野 十三

Lisez 爬虫館事件 (はちゅうかんじけん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 914 caractères · 38 écrans

Aozora Bunko

西郷という副園長は、すぐ帆村に会ってくれた。あの西郷隆盛の銅像ほど肥えている人ではなかったが、随分と身体の大きい人だった。

「園長さんが失踪されたそうで御心配でしょう」

と帆村は挨拶をした。「一体いつ頃お気がつかれたのですか」

「全く困ったことになりましたよ」巨漢の理学士は顔を曇らせて云った。「いつ気がついたということはありませんが、不審をいだいたのは、あの日の正午過でしょう。園長が一向食事に帰ってこられませんでしたのでね」

「園長は午前中なにをしていられたのです」

「八時半に出勤せられると、直ぐに園内を一巡せられますが、先ず一時間懸ります。それから十一時前ぐらい迄は事務を執って、それから再び園内を廻られますが、そのときは何処ということなしに、朝のうちに気がつかれた檻へ行って、動物の面倒をごらんになります。失踪されたあの日も、このプログラムに別に大した変化は無かったようです」

「その日は、どの動物の面倒を見られるか、それについてお話はありませんでしたか」

「ありませんでしたね」

「園長を最後に見たという人は、誰でした」

「さあ、それは先刻警察の方が来られて調べてゆかれたので、私も聞いていましたが、一人は爬虫館の研究員の鴨田兎三夫という理学士医学士、もう一人は小禽暖室の畜養主任の椋島二郎という者、この二人です。