Classiques japonais avec furigana
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いちろうじん
犬田卯短編集二
犬田 卯
Lisez 犬田卯短編集二 (いちろうじん) de 犬田 卯 (いぬたしげる) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 51 383 caractères · 103 écrans
ところで儀作自身は三反歩の自作地を山の傾斜面に持っていたし、それに隣ってほぼ同じほどの面積の小作田も持っていた。そしてその一隅の耕地は役場からの通知によると三畝歩ほどの『荒蕪地』を含み、さらに彼は川沿いの畑地を二三ヵ所に飛び飛びに耕作していたが、そこには五畝歩ほどの不毛地――恐らく年々の洪水のために蚕食されて川床になっている部分でも勘定に入れない限り、誰が見てもそんなにあるとは思えなかったほどのものが存在していたのである。実測してもらわなくては……と抗議してみたが、いまはそんな暇はない。あとで繩を入れて見て、それだけなければ『買い上げ』てやると突っぱねられ、結局、田と畑の持つそれらの不毛地を、彼は五十円ほどに査定せられなければならなかった。
村人の中には百円以上の査定を突きつけられて不平をこぼすものもあった……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………。……だが、よくよく考えてみると、それは他人ごとではなかった。もし他村の金持、いや自分の村の金持にしても同様だが、そういう訳の分らぬ連中に落札されてしまって、その畦や畑境へ無茶な植林でもされた日には……何となれば連中とて今度は租税が出るのだから、ただ放置するはずがない。