Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
くるいだこ
狂い凧
梅崎 春生
Lisez 狂い凧 (くるいだこ) de 梅崎 春生 (うめざきはるお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 111 430 caractères · 226 écrans
それは酒と共に急にふくれ上った。ふくらんで弾けた。
「帰れ!」
栄介は怒鳴って立ち上った。
「伯父さんなんか、ここにいてもらいたくない。人間の死とは、もっと厳粛なもんだ」
後年時々この台辞を思い出して、気障なことを言ったものだと、栄介は身がすくむような嫌悪感におちいる。
「お前。そんなことを言っていいのか」
幸太郎も片膝を立てた。座がしんとしらけた。とめ役には誰も出ない。母親は台所で酒の爛をしていたし、弟と妹は部屋の隅に身をすくめていた。座にあるものは福次郎の会社の同僚や、県庁時代の友人たちである。幸太郎とほとんど面識がないし、あるいは幸太郎の大言壮語を内心面白くなく思っていたのだろう。幸太郎は一座を見廻した。あきらかに調停役を求めている表情であった。しかし誰も動かなかった。
「よし。それなら帰る」
幸太郎は憤然として、玄関に出て行き、台所の方に声をかけた。
「おフデさん。わしは帰る」
母親があわてて飛んで来た時、幸太郎の姿は外の闇に消えていた。
やがて客が皆帰ったあと、栄介は母親にひどく叱責された。この葬式の人手や費用はほとんど幸太郎から出ていること、それなのに何というひどい仕打ちをしたのかと、母親は声を慄わせて怒った。