Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
くるいだこ
狂い凧
梅崎 春生
Lisez 狂い凧 (くるいだこ) de 梅崎 春生 (うめざきはるお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 111 430 caractères · 226 écrans
柵があって丘には登れない。そこらには赤松がたくさん生え、松ぼっくりをつけていた。前面は玉砂利の広場になっていて、白い風がそこをしきりに吹き抜けた。陵は円形でたくさんの丸い黒っぽい石でおおわれている。菓子の鹿の子のように、混凝土を土台にして形のそろった石を張りつけたのであろう。丘の下から見上げるのだから、その全貌は展望出来ない。
新しい鳥居が立っていた。
幸太郎はすでに水屋で手を浄め、柵の入口にひざまずいて、両掌を合わせていた。私は鳥居の柱の割れ目に鼻を近づけ、何の材か確めようとした。しかし木の香はせず、防腐剤のにおいだけがただよった。栄介が幸太郎のかじかんだ背中に声をかけた。
「伯父さん。おれたち、正面で待っているよ」
幸太郎は姿勢をくずさず、返事もしなかった。私たちは今通って来た道を逆に、正門の方にそそくさと歩いた。その間栄介は黙々として、何も口をきかなかった。
正門傍の車の中で、青年は頭を座席にもたせて、うつらうつらと眠っていた。そこで私たちは遠慮して脇道に入り、粗末な木のベンチに腰をおろした。
「ああ。凧が!」
背伸びしたとたんに、青い空に凧が五つ六つ揚っているのを見た。