Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

くるいだこ

狂い凧

梅崎 春生

Lisez 狂い凧 (くるいだこ) de 梅崎 春生 (うめざきはるお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 111 430 caractères · 226 écrans

Aozora Bunko

一応門構えの家に住んでいても、内実は火の車までは行かないが、相当苦しかったものらしい。裏庭はすっかり耕されて畠となり、菜園となっている。野菜に関しては、ほとんど自給自足の体制となっていた。栄介たちも草むしりや害虫取りが日課になっていた。で、自宅で餅をつくのも、贅沢や景気づけのためでなく、自給自足の精神にもとづいていたようである。

その点本家の幸太郎のは、少々趣きを異にしていた。栄介の家と違って、臼をいくつも用意して、町内の若者を雇う。餅も自家で消費する分の三倍も四倍もついて、社会鍋や小学校に寄付したり、善哉をつくって大盤振舞いをしたりする。つまりこれは行事と言うよりも、お祭りみたいなものであった。おそなえ餅だって、栄介の家のものにくらべると、四倍ぐらいの容積があった。栄介たちも招ばれて行くのだが、彼は別段本家の餅つきをうらやましいとは思わなかった。ただわいわいと猥雑に人が動くだけで、栄介たちは付録のように片隅に坐らされ、ひっそりと眺めているだけで、手伝いすらさせてもらえない。そこへ行くと自分の家の餅つきは、主役とまでは行かないが準主役で、餅を丸めるという重要な仕事を与えられている。