Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
くるいだこ
狂い凧
梅崎 春生
Lisez 狂い凧 (くるいだこ) de 梅崎 春生 (うめざきはるお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 111 430 caractères · 226 écrans
「じゃ、とにかく預かることにしよう」
と言うことになり、大型封筒に入れて封印をした。それ以来その日記は預かり放しである。封印は私が切ったのではなく、長年持ち廻ったせいで、自然にすり切れてしまったのだ。
「で、ギプスベッドは、もう使っているのかい?」
栄介が返事をしないので、私はうながした。
「うまく出来たかい?」
「うまいかまずいか知らないが、とにかく出来上ったよ。まだ濡れているから、使えない。庭に乾してある」
栄介は顎をしゃくった。
「見たいか?」
「うん」
栄介はそろそろと体を動かして、起き直った。手を伸ばして、竹杖を取った。座敷箒の箒の部分を切り捨てたお粗末な杖である。
「まだ杖が要るのかね?」
「いや。なくても歩けるが、この方がらくなんだ。それに病人は、病人らしい恰好をしている方が似合う」
廊下に出た。外が狭い庭になっている。幹の細い樹が五、六本、ひょろひょろと立っているだけだ。沓脱石の上に新聞紙を敷いて、その上にギプスベッドはひっそりと乾されていた。何だか場違いのような異様な感じがした。私は縁側にしゃがんで、それに見入った。
「貧弱なオブジェというところだね」