Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きょうかしあかちょこべえ

狂歌師赤猪口兵衛

夢野 久作

Lisez 狂歌師赤猪口兵衛 (きょうかしあかちょこべえ) de 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 39 418 caractères · 79 écrans

Aozora Bunko

「イヤサ。蔵元屋の娘に相違ない事だけは、あの両親のソブリだけでもわかっとるが、それにしても腑に落ち兼ねることがアンマリ多過ぎるので、実は思案に余っておりますてや」

「ヘエ。腑に落ちぬにも何も、あの美しい娘御が……コ……こげな恐ろしい事になろうとは……事もあろうに胴切りの真二つなぞと……」

和尚の眼に初めて涙らしいものが湧いて来た。死骸から遠ざかるに連れて、やっと人間らしい気持になって来たのであろう。

「さあ。その胴切りの真二つが、テッペンからわかりませんテヤ。なあ和尚さん。イクラ据物斬りでもあれだけに腕の冴えた町人が、福岡博多におる筈はない……」

良助が独言のように言った言葉を聞咎めた和尚はギックリとして又立止まった。その魘えた眼色を見返した良助も一緒に立止まってニッコリ笑った。

「……ところで和尚さん。元来あの蔵元屋は昔からこの万延寺でも一番上等の檀家で御座いましつろうがなあ和尚さん」

「ヘエヘエ。それはモウ良助さん。御本堂の改築から何から、いつでも一番の施主で御座いましてなあ」

「ウン。そんなら、お尋ねしますが、あの斬られた娘の両親の中でも、あの父親は腹からの町人で御座いまっしょう」