Classiques japonais avec furigana
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どくほんどじょうりくさくせん
独本土上陸作戦
海野 十三
Lisez 独本土上陸作戦 (どくほんどじょうりくさくせん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 443 caractères · 19 écrans
金博士は残念そうにいう。
「いや、事が事とて、ぐずぐずして居れないのです」
と、総指揮官ゴンゴラ大将は、かまわず話をすすめる。
「これは今夜はじめて諸君にかぎり発表する最高の機密であるが、実は、わがイギリス軍は、最早如何ともすべからざる頽勢を一挙に輓回せんがために、ここに極秘の作戦を研究しようとしている。それは如何なる作戦であるか」
と、ゴンゴラ大将は、そこで大いに気を持たせて、一座を見廻した。
(おや、十三の座席は、縁起でもない)
将軍は、ちょっと顔を曇らせたが、胸の前で十字を切って、
「それは外でもない。十三――いや、諸君、愕いてはいけない。吾輩は、ここに極秘の独本土上陸作戦を樹立しようと思う者である」
一座は、俄かにざわめいた。将軍のなかには愕いて、手にしていた盃を取落とす者もあり、嚥み下ろしかけていた若鶏の肉を気管の方へ送りこんで目を白黒する者もあった。ただ平然として色を変えず、飲み且つ喰う手を休めなかったのは金博士ばかりだった。
「独本土上陸作戦、それは英本土上陸作戦の誤植――いや誤言ではないか」
「否、断じて、独本土上陸作戦である」
「ほほっ、ゴンゴラ総指揮官の精神状態を医師に鑑定せしめる必要ありと思うが、如何に」