Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おおかみのかい
狼の怪
田中 貢太郎
Lisez 狼の怪 (おおかみのかい) de 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 5 063 caractères · 10 écrans
彼はある日、狩の帰りに射殺した鹿をずたずたに切って、その肉へ矢に付ける毒を塗り、二人の女が往来する路へ置いた。
翌日になって平生のように猟に出て往った章は、昨日の鹿の肉のことを思いだしたので、帰りにその方へ廻ってみようと思ったが、その日は後ろの山へ入っていたので廻らずに帰ってきた。
家へ入ってみると家には何人もいない。時どき叔母の処へ往って遅くなることがあるので、今日もそれだと思って待っていたが、二人は夜になっても帰ってこなかった。
章はしかたなしに一人で食事をすまして、もしか、もしかと思って、睡らずに待ったが、朝になっても帰ってこなかった。今までこんなことはなかったが、何か叔母の処に変ったことでもあって帰らないだろうかと思った。章は朝食をすますと、往くともなしに前方の山の方へ谷をくだって往った。
谷の中の岩の並んだ処へ来た。そこは毒を塗った鹿の肉をたくさん置いた処であった。章はふとその岩の間へ眼をやった。見覚えのある着物を着た二人の姿が横たわっていた。章は驚いて飛んで往った。それは着物を着た二疋の狼であった。