Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

せいしまんじどもえ

生死卍巴

国枝 史郎

Lisez 生死卍巴 (せいしまんじどもえ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 91 598 caractères · 182 écrans

Aozora Bunko

飲み水だってないだろう。

しかしながら外へは出られなかった。出たが最後に二人ながら、兇暴になっている郷民達のために、私刑にされるに相違ないのであるから。

「そう、とうてい今のところ、外へ出ては行かれますまい。そう、それではともかくも、奥へ進んで参ることにしましょう」

こう云うと茅野雄は奥へ向かって歩いた。

と、浪江が囁くように云った。

「行く先に幾個か関門があります。そこには番人が守っております。……妾、先へ立って参りましょう。妾が声をかけましたら、番人達は扉をひらきましょう。と云うのは、妾と父上とばかりが、関門をひらかせる特別の権利を、持っているからでございます」

恐ろしき予感

そこで浪江は先へ立って進んだ。

はたして関門が行く手にあった。

「ね、妾だよ。門をおあけ」

浪江は何気なさそうに声をかけた。

と、内側から男の声がした。

「ああお嬢様でございますか。……が、今頃何のご用で?」

「妾はおあけと云っているのだよ。……何の用であろうとなかろうと、お前には関係のないことだよ。……門をおあけ! ね、おあけ」

内側では考えているようであったが、やがて閂を外すらしい、軋り音が鈍く聞こえてきて、やがて関門の扉があいた。