Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しょうがいのかきね
生涯の垣根
室生 犀星
Lisez 生涯の垣根 (しょうがいのかきね) de 室生 犀星 (むろうさいせい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 267 caractères · 22 écrans
かれの内儀さんはあさぎいろの皮膚をした、かれの好きらしい、ちょっとどこか女ざかりを見せている女だったのだ。彼はそれきり民さんとはあわず、三年経ち五年経ち、戦争があって民さんは家を売って田舎に落ちて行った。彼は民さんの代りに来た村さんに、しじゅう民さんの動静を聞いたが、それが彼のくちぐせになり、もう一度民さんと庭のことで顔をつき合し、たった一言で事を片づける無遠慮な声が聞きたかったし、かれと柔らかい下草を植えるために跼みこんで見たかった。そんな仕事のあいだに一本の煙草をすう旨さ、軽い冗談のやりとりをするしたしさは、彼の持つ社会的などこにも見当らない親密なものばかりであった。彼は妙な男なのだ、いちど別れた職人を、機会をえらんで会おうとするのである。彼の民さんに対する考えがだんだんに固まって来たのは、ついこの間坂の下で民さんと行きあい、彼はちょっと驚いて一度遊びに来るようにいって、そのまま別れたときから、いっそうかれのことが頭から離れなかった。金屑物が金になっている時分で、民さんは金物をあつめる車を引いているといい、また普通のバタ屋になっているという噂もあり、その片手間に植木屋もやっているが、おもに鉄屑買いに身をやつしているということだ、彼はこの話をふんがいするような顔附で、べつの植木屋から聞いたが、黙ってそれ