Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いなかもの

田舎者

豊島 与志雄

Lisez 田舎者 (いなかもの) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 181 caractères · 26 écrans

Aozora Bunko

ばかげていて訳が分らなかった。一体「東京」そのものが、卑俗で軽佻でばかげていて、そのくせ、何かしらこんぐらかった底知れない不気味なものがあるようで、さっぱり見当がつかないのだった。そして妙に頼りない宙に浮いたような自分自身を見出し、強烈な洋酒の味だけが喉元に残っていて、マダムのことが、丁度少年の頃寺井菊子さんのことを考えたのと同じくらい漠然と、考えまわされるのであった。

三日後に、岸本は学校宛の手紙を受取った。――こんど都合で、バーを止めることになりました。御好意は忘れません。いずれまたお目にかかることもあると存じますが、御身体を大切になさいませ。――とただペン字でそれだけで、所番地もなくTとだけしてあった。岸本はそれを上衣の内隠しにしまって、さて、マダムが依田氏の家に居るだろうとは想像したが、暫く行くのを差控えて、その代りに、バーの方を訪れてみた。戸が閉っていて、貸家札がはってあった。岸本はその前に暫く佇んで、それから、大通りを、明るい方へとやたらに歩いてみるのだった。