Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちじんのふくしゅう

痴人の復讐

小酒井 不木

Lisez 痴人の復讐 (ちじんのふくしゅう) de 小酒井 不木 (こざかいふぼく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 6 482 caractères · 13 écrans

Aozora Bunko

彼女は某劇場の女優で、非常にヒステリックな面長の美人でした。半年程前から右の顔面が痛み、時々、悪心嘔吐に悩んだが、最近に至って右眼の視力が劣え、ことに二三日前から、右眼が激烈に痛み出して、同時に急に視力が減退したので外来診察所を訪ねたのでした。そこで「緑内障」の疑ありとして、入院治療を勧められ私がその受持となったのであります。

諸君は御承知かも知れませんが、緑内障にかゝった眼は、外見上は健康な眼と区別することが出来ません。この病は俗に「石そこひ」と申しまして、眼球の内圧の亢進によるのですから、眼球は硬くなりますが、眼底の検査をして、視神経が眼球を貫いて居る乳頭と称する部分が陥凹して居るのを見なければ、客観的に診断を下すことが出来ません。然し診断は比較的容易につきますけれど、内圧の亢進する原因はまだ明かにされて居らないのです。日本でも、西洋でも、むかしこの病は「不治」と見做され、天刑病の一種として医治の範囲外に置かれました。近頃では、初期の緑内障ならば、手術その他の方法で、ある程度まで治療することが出来ますが、重症ならば勿論失明の外はありません。ことに疼痛が甚だしいために、それを除くには眼球を剔出すること、即ち俗な言葉でいえば眼球をくり抜いて取ることが最上の方法とされて居ります。