Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちじんのあい

痴人の愛

谷崎 潤一郎

Lisez 痴人の愛 (ちじんのあい) de 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 179 399 caractères · 353 écrans

Aozora Bunko

「まあ厭だ! 何が見られるもんじゃない! あんな顔ならいくらだってざらにあるわよ。おまけにどうでしょう、西洋人臭く見せようと思って、いろんな細工をしているところはいいけれど、それがちっとも西洋人に見えないんだから、お慰みじゃないの。まるで猿だわ」

「ところで浜田君と踊っているのは、何処かで見たような女じゃないか」

「そりゃ見た筈だわ、あれは帝劇の春野綺羅子よ」

「へえ、浜田君は綺羅子を知っているのかい?」

「ええ知っているのよ、あの人はダンスが巧いもんだから、方々で女優と友達になるの」

浜田は茶っぽい背広を着て、チョコレート色のボックスの靴にスパットを穿いて、群集の中でも一と際目立つ巧者な足取で踊っています。そして甚だ怪しからんことには、或はこう云う踊り方があるのかも知れませんが、相手の女とぺったり顔を着け合っています。きゃしゃな、象牙のような指を持った、ぎゅっと抱きしめたら撓って折れてしまいそうな小柄な綺羅子は、舞台で見るよりは遥に美人で、その名の如く綺羅を極めたあでやかな衣裳に、緞子と云うのか朱珍と云うのか、黒地に金糸と濃い緑とで竜を描いた丸帯を締めているのでした。