Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
やせがまんのせつ
瘠我慢の説
木村 芥舟
Lisez 瘠我慢の説 (やせがまんのせつ) de 木村 芥舟 (きむらかいしゅう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 5 313 caractères · 11 écrans
至て莫逆にして管鮑啻ならず。いつも二人相伴いて予が家に来り、互に相調謔して旁人を笑わしめたり。一日、予が妻、ワーフルという菓子を焼き居たりしを先生見て、これは至極面白し、予もこの器械を借用して一ツやって見たしとのことにつき、翌日これを老僕に持たせ遣しければ、先生大に喜び、やがて自から麺粉に鶏卵を合せ焼き居られしが、高橋も来りてこれを見て居けるうち、鶏卵の加減少し度に過ぎたる故、ぱちぱちと刎出し、先生の衣服は勿論、余滴、高橋にも及びしかば、高橋例の悪口を言出せば、先生、黙って見て居れ、その代りに我れ鰻飯を汝に奢らんと。高橋その馳走をうけ、これにて少し腹が癒えたとて去りたりと。この高橋は洋学にも精通し、後来有望の人なりけるに、不幸にして世を早うせり。先生深く惜し、厚く後事を恤まれたりという。
慶応義塾はこの頃、弟子いよいよ進み、その数すでに数百に達し、また旧日の比にあらず。或夜、神明社の辺より失火し、予が門前まで延焼せり。先生の居、同じく戒心あるにもかかわらず、数十の生徒を伴い跣足率先して池水を汲ては門前に運び出し、泥塗満身消防に尽力せらるること一霎時間、依て辛うじてその災を免れたり。