Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

らい

癩

島木 健作

Lisez 癩 (らい) de 島木 健作 (しまきけんさく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 37 753 caractères · 74 écrans

Aozora Bunko

反対の側の壁には通風口がないので少しの風も鉄格子の窓からははいらないのである。太田は夜なかに何度となく眼をさました。そして起き上ると薬鑵の口から生ぬるい水をごくごくと音をさせて呑んだ。その水も洗面用の給水を昼の間に節約しておかねばならないのであった。呑んだ水はすぐにねっとりとした脂汗になって皮膚面に滲み出た。暁方の少し冷えを感ずるころ、手を肌にあててみると塩分でざらざらしていた。――冬じゅうカサカサにひからび、凍傷のために紫いろに腫れて肉さえ裂けて見えた手足が、黒いしみを残したままもとどおりになって、脂肪がうっすらと皮膚にのって、若々しい色艶を見せたかと思われたのもほんの束の間のことであった。今ははげしい汗疣が、背から胸、胸から太股と全身にかけて皮膚を犯していた。汗をぬぐうために絶えず堅い綿布でごしごし肌をこするので強靱さを失った太田の皮膚はすぐに赤くただれ、膿を持ち、悪性の皮膚病のような外観をさえ示しはじめたのである。――監房内の温度はおそらく百度を越え、それと同時に房内の一隅の排泄物が醗酵しきって、饐えたような汗の臭いにまじり合ってムッとした悪臭を放つ時など、太田は時折封筒を張る作業の手をとどめ、一体この広大な建物の中には自分と同じようなどれほど多くの血気壮んな男たちが、この悪臭と熱気のなかに生きた