Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しろいつばさ

白い翼

宮本 百合子

Lisez 白い翼 (しろいつばさ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N1. Touchez un mot pour le sens.

N1 · avancé · kanji et kana modernes · 2 369 caractères · 5 écrans

Aozora Bunko

彼は深い孤独の悲しみと恋しさに燃えながら猶あらゆる鳴きようで妻を呼んだ。次第に夕闇が濃くなると、彼は鳴きつつ小屋に一人入った。さがし疲れて、雄鳩は幾百の夜の思い出の中に眠った。が、眠りづらく、彼は屡々目がさめた。夢中で優しく体をすりよせたが、そこに雌はいず小屋の荒い羽目があった。

雄鳩は愕いて鳴いた。雄鳩の淋しげなのを見て、人が鏡を小屋の横にたてかけた。午後で、彼は麦の入っている戸棚の開く音をききつけた。土間に撒かれた麦を啄んで行くうちに、雄鳩は愕然として覚えず烈しく翼で地面を搏きながら低く数尺翔んだ。今いたのは何物であろう。啄むうちに、また雄鳩は怪しいものが目を掠め去ったのを感じた。恐怖と好奇心が彼の内に生じた。雄鳩は麦粒を拾うことを忘れた。用心深く遠くから彼はそこを幾度も通りすぎて見た。雄鳩は思いがけない歓びで、

「クックウ、クックウ」

と喉を鳴らした。そこには妻が自分を見ていたのであった。

「クックウー、ゴロッホー、ゴロッホー」

溢れ噎ぶ思いで、雄鳩は雌に挨拶した。雌は彼のする通り、熱した目で凝っと彼を見た。美しく頸をふくらませて喉を鳴らした。嘴と嘴とがさわるのに、愛らしい妻は何故来ないのだろう。