Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しろばなのあさがお
白花の朝顔
泉 鏡花
Lisez 白花の朝顔 (しろばなのあさがお) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 30 880 caractères · 62 écrans
三千歳を素人とか、何とかいったね、それだ、そっくりだ。そりゃ路之助に憑絡ってる幽霊だ。いいえ、憑ものは、当人の背中に負さっているとは限らない――
実は祇園の芸妓だがね、私がこの間、彼地へ行っていたもんだから、路之助が帰るのに先廻りをして、私を便って来たらしい。またかと思う。……今いわれた時も慄然としてこの通り毛穴が立ってら。私には何にも見えないんだよ。見えないが、一人で茶屋へ休むと、茶二つ、旅籠屋では膳が二つ、というのが、むかしからの津々浦々の仕来りでね、――席には洋服と、男ばかり三人きりさ。それが、お前さんに見えたのは、幽霊に違いない。」
「ひええ。」
しめた。不断の大臆病。
「行って見たまえ、覗いてごらん、さあ。それが嘘なら、きっとあそこにいやしない。いても、目には見えないから。」
「気味の悪い……いやだねえ。」
「板一枚のなかは、蒸し上るばかりのこの人数だ。幽霊だってどうするものか。行って覗いて見たまえ、というのに。」
あたかもそこへ、魔の手が立樹を動かすように、のさのさと相撲の群が帰って来た。
「それ、力士連が来た、なお気丈夫じゃあないか。」
と、図に乗っていった。