Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちせいのかいがん

知性の開眼

宮本 百合子

Lisez 知性の開眼 (ちせいのかいがん) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 4 229 caractères · 8 écrans

Aozora Bunko

ことを示している。「人間は考える葦である」というような云いかたは詩的な表現として好む人もあるだろうが、現実の人間はもっとつよく高貴な能動の力をひそめているものである。根はしばられつつ、あの風、この風を身にうけて、あなたこなたに打ちそよぎ、微に鳴り、やがて枯れゆく一本の葦では決してない。人間は自分から動く。動くからこそ互に愛し合いもすれば、傷け合いさえもする。そのように人間の動きは激しいのであるが、その激しい人間の間の動きは、よしあしにかかわらず、一定の境遇とか、そこから予想されそうな運命というものをも、どしどし変えてゆく。そとからの力として否応なくどんなにおとなしい一人の若い婦人の日常にもそういうものが様々の形をとって迫って来る激しさは、今日私たちがありあまる程の実例の中に犇々と感じているところではなかろうか。

人生と歴史の時代の、こういう複雑な曲折に身を処して、猶私たちが人間としての希望を守りつづけ、理性の明るさへの期待を失わず、身に添っている数々の困難さえ、はためにもただ悲惨なものとして終らせまいと願う雄々しい意欲をもつとすれば、それは果して通り一遍の女の勝気だの、負けずぎらいだので可能なことであろうか。