Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かみだな
神棚
豊島 与志雄
Lisez 神棚 (かみだな) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 427 caractères · 44 écrans
広い通りの十字街だった。満員の電車が幾つも幾つも通り、暖かそうな人顔の覗いてる自動車が駆けぬけ、手に買物の包みを下げてる人々が、嬉しげな気忙しなさに足を早めていた。
「なるほど世の中は忙しいや。呑気なのは俺一人かも知れない。お久の云うのも道理だ。だが、俺には全く何の当もないんだからな。当がないのに急げったって……。」
けれど、そんな風に考えてるうちに、俺は二足三足歩き出していた。ふらふらと我知らず電車道を横ぎると、其処の唐物屋の窓口に、クリスマスの飾物がまだ残っていた。杉の青葉に蜘蛛の糸のような銀糸が張られて、赤い帽子に赤い着物に長靴をつけた白髯の爺さんが、にこにこした顔付で立っていた。俺は長い間それを極めていた。――そうだ、俺にだって今にサンタクロースの爺さんが、素敵な幸福を持って来てくれないとは限らない! その縁起をかつぐわけではないけれど、一寸自分に自分で口実を拵えるためもあって、子供にキューピスさんの人形でも買って家に帰ろうと思った。
雨はもうぱらぱらと、俯向いてても分るくらいに降ってきた。俺は少し急ぎ出した。或る玩具屋の店先で、乏しい蟇口の底をはたいて、五銭もするセルロイドのキューピスさんを四つ買った。