Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんぴこんちゅうかん
神秘昆虫館
国枝 史郎
Lisez 神秘昆虫館 (しんぴこんちゅうかん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 105 803 caractères · 213 écrans
誰が止めようと森林へ分け入り、彼奴らより先に声の主を、目付け出さなければ心が済まぬ」
彼らの後を追うように、サ――ッと小一郎は走り出したが、その時角屋の門口から、ヒョイと一人の娘が出た。
「あれ!」と叫んだが君江であった。「お父様大変でございます!」
「どうした?」と云いながら現われたのは、五十年輩の立派な人物で、英五郎と云って君江の父、この辺一帯の顔役で、髪は半白、下膨れの垂れ頬、柔和の容貌ではあるけれど、眼附きに敢為の気象が見える。
「小一郎様が森の中へ!」
「おお行かれたか! 困ったなあ」
「お父様! お父様! どうともして……」
「さあはたして助けられるかな!」
「ああ小一郎様のお身の上に、もしものことがあろうものなら……死んでしまいます! 死んでしまいます!」
「よし!」と英五郎は決心した。「ともかくも乾児を猟り集め、森中手を分けて探してみよう! ……しかし名に負う木精の森だ、入り込んだが最後出られない魔所! 目付かってくれればいいがなあ」
木精の森の底の辺に、一つの岩が聳えていた。裾から泉が湧き出している。
側で話している二人の男女があった。一人はたけた二十歳ばかりの美女で、一人は片足の醜男である。