Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんぴこんちゅうかん
神秘昆虫館
国枝 史郎
Lisez 神秘昆虫館 (しんぴこんちゅうかん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 105 803 caractères · 213 écrans
「どう致しまして、三度目で」
「先夜お茶の水の往来で、拙者を襲ったのも貴殿の筈だ」
「ははあ感付きめされたかな。……ひどくあの時は一式氏、いつもに似げなくお弱うござんしたな」
「留守中の拙宅を襲ったのも、貴殿一味でござろうがな」
「敏感敏感、その通りで」
「だからよ五度目だ、今夜を入れて」
「御意!」と集五郎は揶揄的に笑った。「下世話に三度目が定の目というが、そいつが延びて五度目が定の目、今夜こそ遁がさぬ、一式氏、充分観念なさるがよろしい」
「さようよなア」と小一郎は、伝法な口調に砕けたが、眼では四方をジロジロ見廻わし、ちょっとの油断もしなかった。そうして心で考えた。「間を持たせて様子を見てやろう」そこで悠々と云い出した。「それはそれとして南部氏、よく水難から遁がれましたな」
「あああれか」と集五郎は、鼻白んだ声音を作ったが、「いや全く三浦半島、木精の森の大水には、さすがの拙者も参ってござるよ。一同谷間へ流されましてな、アブアブ水を飲みましたっけ。が、それそこは天祐というやつ、二、三人怪我はしましたが、命に別条はげえせんでした」頼むところがあると見え、南部集五郎いつもに似気なく、寛々としておちついている。