Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こうせんぜんじのことども

禅堂生活

鈴木 大拙

Lisez 禅堂生活 (こうせんぜんじのことども) de 鈴木 大拙 (すずきだいせつ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 27 634 caractères · 57 écrans

Aozora Bunko

思うに月ほど人の詩情を動かすものはあるまい。あの柔かな光で、青い空に、ひとりで光っておる様子を見ると、不風流なものでも一片の詩趣を催すであろう。東京に居ては日々の働きで忙わしくて、夜は月を見る暇もなしですむのが平生である。またその余裕があっても、電燈に妨げられて、天然の美の半ば以上は滅却せらるる。それに引き更えて、この頃の庵居の月見は無上の趣がある。もし出来るなら、月下に坐禅でもして一夜を明かしたいとも思う。

鹿山には一種のチャームがあり、海外におっても夢は故郷を回らずして鹿山の空に落ちたことが屡※(二の字点、1-2-22)あった。何の因縁か知らぬが、心は何時もこの山の景色に引きこまれる。別に山が深いでもない、山水明媚と云うこともない、四時の景色がよいと云うこともない、高い処も、清い処もない。併し此処へ来ると、心に一種の落著きを覚える、ああ自分の処へ帰ったと思うようになる。昔の聯想があるかも知れぬ、また外に行くべき処がないからかも知れぬ、また知った人があるからかも知れぬ。何でも構わぬ、今の処では此処の山居が最も会心のときなのである。

もう疾くに解定の板も鳴って仕舞った。