Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あきのきはく

秋の気魄

豊島 与志雄

Lisez 秋の気魄 (あきのきはく) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 2 399 caractères · 5 écrans

Aozora Bunko

秋は淋しい、というのは真実である。秋はあらゆるものの外皮を、不用なものも必要なものも、凡ての外皮を、自ら振い落さしめて、万物を裸のままでつっ立たせる。秋を淋しくないと云う者は、衣服を脱いで真裸でつっ立つ折の、妙に佗しい頼り無い淋しさを、鈍感のためにか或は厚顔無恥のためにか、身に感じないていの者であるに相違ない。

かかる落葉の――剥脱の――世界に、更に特殊の気味を添えるものは、淡いながらに鋭い日の光である。やや南方に傾いた日脚と北から来る冷かな微風との為に、その光は弱く淡くなりながらも、極度に澄みきった空と大気とのために、非常に鋭くじかに射してくる。宛も真空の中に於けるがように、何物にも遮らるることのないその光が、如何にくっきりとした日向と影とを、地面の上に投げてるかを見る時、人は殊に深く秋を感ぜさせられる。落葉の上の木立の影、田の畝の草葉の影、野の上の鳥の影、そして狭苦しい都会の中にあっても、苔生した庭の上の軒影、障子にさす植込の枝影、それらのものが、明るい日向ときっぱり区劃せられてるのを見る時、人の心には云い知れぬおののきが伝わってくる。

このおののきこそ、秋が持ってる本来の感じである。