Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あきくさのみ
秋草の顆
佐左木 俊郎
Lisez 秋草の顆 (あきくさのみ) de 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 3 856 caractères · 8 écrans
唖だって、従兄弟同士なら、手真似で語り合っているわよ」というような非難をあびせるのであった。
*
私と峻とが、ひどく面喰わされたのは、妻の姪の貞子であった。貞子は、峻よりも約半年ほど後から私の家に来て、峻と同じように私の家から女学校へ通うことになったのであるが、十七というのに私の前へ来て「叔父様! では、どうぞお願いいたします」と言うのである。私は別に用意があるわけでは無かった。その咄嗟の間に何か言おうと考えたのであるが、咽喉の奥の方で「う、う、あ」というように、結局は咽喉を鳴らしただけで赤くなってしまった。ちょうどそのとき運悪く、峻も私の傍にいたのであったが、貞子は峻の前に手を突いて「どうぞ宜敷くお願いいたします」と挨拶をした。峻は真赤になって何遍も頭をさげるようにしながら「はい」と挨拶を返した。貞子は急に笑い出してしまって「あら! はいだって。おかしいわ。ねえ、叔父様!」と言うのである。私と峻とは、この能弁家にすっかり弱らされた。
*
私は、妻と貞子との性格の影響で、峻の性格が少しずつ変わって行くに相違ないと思っていた。