Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ほどよいひと
程よい人
豊島 与志雄
Lisez 程よい人 (ほどよいひと) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 328 caractères · 21 écrans
私が仕事を終えたのを見届けて、茶を持ってきてくれたものらしい。
西山さんは私のそばに腰を下して、私と同じく茶を飲み煙草をふかした。
「お淋しいでしょう。」と彼はぽつりと言った。
私が何のことか分らずにぼんやりしてると、京子さんが会社をやめたんで……と事もなげに言ってのけるのである。それから一つ二つ世間話をして、彼はまた事もなげに尋ねた。
「あなたはだいぶ借金があるとのことですが、いったい、全部でいかほどになりますかな。」
全く世間話の調子なのである。会社の多くの者が問題にしてる私の借金のことも、善良な西山さんには全くの日常茶飯事らしい。私は曖昧な返事でにごしたが、彼はおかまいなしにいろんなことを言う。つまり、借金などというものは多くの相手からなすべきものではなく、出来得れば一人からが一番よい。期限を厳重に守るのは、私のような若い者としては感心の至りである。ついては、会社の給料と万一の場合の退職手当とを担保にするなら、月賦払いにでもして、入用な金額を一纒めにお世話してもよい。京子さんの方にも金がかからなくなったから、月賦払いなら楽だろう。その代り、この節のことだから、月一割ほどの利子は出して貰いたい……。