Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

くうしゅうそうそうきょく

空襲葬送曲

海野 十三

Lisez 空襲葬送曲 (くうしゅうそうそうきょく) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 95 012 caractères · 189 écrans

Aozora Bunko

軍曹は、マスクの中で、できる限りの声を張りあげたのが、少尉の耳に、やっと入った。

「おう、吉奈軍曹。至急偵察を命ずる。放送局裏に、不可解の部隊が集結しているぞ。突入誰何しろ。友軍だったら、短銃を二発射て。怪しい奴だったら、三発うて。避難民だったら、四発だ。時節がら、怪しい奴かも知れぬから、臨機応変、細心に観察して、判ったら直ぐ知らせろッ」

軍曹は、わかったと見えて、首を上下に振った。

「では、行け」

軍曹は、右手に、短銃を握ると、放送局舎目懸けて、驀進した。

少尉は、直ちに、別の信号をして、兵員の急速集結を命じた。部署に最少限度の兵員を残して、あと二十名ばかりのものが集ってきた。彼等は、取敢えず、三門の機関銃を敷いた。

「少尉殿」耳の側で、伝令兵が叫んだ。

少尉は首を振って、応答した。

「警備司令部との連絡電話が切断したであります」

「なにッ」少尉は、駭いて、伝令兵の腕を握った。「無線電話はどうかッ」

「無線電話にも、司令部の応答が、無いであります」

「無線も駄目か。はあて――」

途端に、前方で、銃声が響いた。

「パ、パ、パン!」

うむ、さては、怪しい者だ。

三発の短銃の音に、堤をきられたように、向うの方に、銃声が起った。