Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
くうしゅうけいほう
空襲警報
海野 十三
Lisez 空襲警報 (くうしゅうけいほう) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 45 838 caractères · 92 écrans
――彼は、たちさわぐ団員のところを少し離れて、肩にかけた受信機を開き、受話器を耳にあてて、ダイヤルを廻した。とたんに旗男の顔が林檎のように輝いた。
「おお、放送をやっている。うん聞えるぞ!」
旗男は地獄で仏に会うの思だった。前もって電池式受信機を作っておいてよかった。非常時には、ぜひともこれがいる! 受話器から出てくる声は小さいが、まぎれもなく、なじみ深い中内アナウンサーの声……。
「……以上申し上げましたようなわけで、S国空軍の三機もわが勇猛果敢なる防空飛行隊、高射砲隊によってついにとどめを刺されました。太平洋に逃げたものは、なお追撃中でございますが、これはもう燃料もあまりありませんので、その最期のほどは知れております。とにかく今回の大空襲で、帝都の被害が案外すくなかったのは、平素からの防空訓練の賜であることは明かであります。東京は只今、二、三火災の所はありますが、一体に静穏であります。防護団にあると家庭にあるとを問わず、この防空第一線を死守されました皆様に、衷心から敬意を表して放送を終ります。JOAK」
「あッ!」
旗男はあまりの嬉しさに、しばらくは口もきけなかった。