Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぬすむおんな
窃む女
黒島 伝治
Lisez 窃む女 (ぬすむおんな) de 黒島 伝治 (くろしまでんじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 8 734 caractères · 18 écrans
丸文字屋の内儀は邪推深い、剛慾な女だ。番頭や小僧から買うよりも、内儀から買う方が高い、これは、村中に知れ渡っていることである。その内儀が火鉢の傍に坐りこんでじろ/\番頭や小僧の方を見ている。金をごま化しやしないか見ているのだ。
番頭のところには五六人も客が立てかけて値切ったり、布地をたしかめたりしている。番頭に買うと安いのだ。
お里は待っても待っても機会が来ない。彼女は風呂敷に包んだ反物と蟇口の金とを胸算用で、丁度あるかどうかやってみるが頭がぐら/\して分らなくなる。……
清吉は、こういう想像を走らせながら、こりゃ本当にあることかもしれないぞ、或は、今、現に妻がこうやっているかもしれない。と一方で考える。
お里がびく/\しながら、番頭の方へ近づくと、
「あ、そうですか。」番頭は何気なく、書きとめた帳を出して見る。彼は、落ちつかない。そそくさしている。
「△円△△銭になります。」
「そうでござんすか。」
お里は金を出す。無断で借りて帰った分のことをどうしようかと心で迷う。今云い出すと却って内儀に邪推されやしないだろうか?……
番頭は金を受取ってツリ銭を出す。