Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
どうてい
童貞
豊島 与志雄
Lisez 童貞 (どうてい) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 6 314 caractères · 13 écrans
」
だが……調子も穏かだし、こちらを向いてもいなかった。
あまいものだ……。親馬鹿……子馬鹿……。
ぴょんと飛びはねて、母のところへ戻ってきた。母はまだ飯を食っていた。
「行ってきますよ。」
云い捨てて表へ飛び出した。
後顧の憂いなし。……書物は売れちゃったと云えばいい。
明るく静かだった。何もかも晴れ晴れとしていた。けれど……不思議に気持がぼやけてしまった。何もはっきり浮んでこなかった。
前日から、長い長い時間がたったようだった。
「嘘、嘘、初めてじゃない。」とあの女は云ったっけ。
なるほど、初めてじゃない……かも知れない、と思うほどつまらなかった。
くそ、面白くもない。
二重眼瞼のちらちらした眼付が、何処を探しても見つからなかった。余り晴れ晴れとしていた。
それでもやっぱり……事実は事実だ。
往来の石ころを、下駄の先で蹴飛して歩いた。ころころとよく転った。
そんなもんだ。そんなものだ、童貞なんて。大切でも何でもないただ円い玉、どこへ転ってゆこうと平気だ。溝の中へでも、青空へでも、勝手に転ってゆけ……。
こつん……こつん……と、下駄の先に当る石ころの音が気持よかった。