Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
わらうあくま
笑う悪魔
野村 胡堂
Lisez 笑う悪魔 (わらうあくま) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 27 687 caractères · 55 écrans
双刃の剣
「刃物が庭で見付かったよ」
誰やらが下の方で大きい声を出して居ります。そして玄関からは、
「兄貴はどうした。東京ポストの千種十次郎ですよ」
早坂勇の無遠慮にワメキ立てる声も聞えます。
双刃の剣
「居るかい、兄貴」
この騒の中へ、熊谷邸の玄関から飛込んで来たのは、東京ポストのヴェテランで、足で種を採るから「足の勇」という異名を持った、早坂勇の張り切った声でした。
「貴方は、どなた様で――失礼ですが御名刺でも――」
秘書の本田大助は、大手を拡げないばかりに、此処を先途と玄関に関を据えます。
「これは失礼、東京ポストの早坂勇ですよ、――名刺はこれ」
勇は上着のポケットを捜って、少々汚れたお仕着せの名刺を取出しました。
「新聞の方なら、明日でも改めてお出を願い度いのですが、唯今は丁度取込みがありますので」
秘書の本田は、その名刺をろくに見もせずに押し戻します。
「その取込みを聴いて来たんです。お嬢さんがどうかなすった相じゃありませんか」
「もう、そんな事まで」
「新聞の早耳ですよ、兎も角、私の社の千種十次郎が来て居る筈ですから、逢わせて下さい」
「それがその」
「君は取次ぎゃ宜いんです」