Classiques japonais avec furigana
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こうぎょく
紅玉
泉 鏡花
Lisez 紅玉 (こうぎょく) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 518 caractères · 23 écrans
樹蔭より顕れ、同じく小児等の間に交って、画工の周囲を繞る。
小児等は絶えず唄う。いずれもその怪き物の姿を見ざる趣なり。あとの三羽の烏出でて輪に加わる頃より、画工全く立上り、我を忘れたる状して踊り出す。初手の烏もともに、就中、後なる三羽の烏は、足も地に着かざるまで跳梁す。
彼等の踊狂う時、小児等は唄を留む。
一同 (手に手に石を二ツ取り、カチカチと打鳴らして)魔が来た、でんでん。影がさいた、もんもん。(四五度口々に寂しく囃す)ほんとに来た。そりゃ来た。
小児のうちに一人、誰とも知らずかく叫ぶとともに、ばらばらと、左右に分れて逃げ入る。
木の葉落つ。
木の葉落つる中に、一人の画工と四個の黒き姿と頻に踊る。画工は靴を穿いたり、後の三羽の烏皆爪尖まで黒し。初の烏ひとり、裾をこぼるる褄紅に、足白し。
画工 (疲果てたる状、と仰様に倒る)水だ、水をくれい。
いずれも踊り留む。後の烏三羽、身を開いて一方に翼を交わしたるごとく、腕を組合せつつ立ちて視む。
初の烏 (うら若き女の声にて)寝たよ。まあ……だらしのない事。人間、こうはなりたくないものだわね。――そのうちに目が覚めたら行くだろう――別にお座敷の邪魔にもなるまいから。