Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lisez 細雪 (ささめゆき) de 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 226 715 caractères · 431 écrans

Aozora Bunko

「雪子ちゃん出えへんの?」

「さあ、どうでございますやろ、私が出て参ります時はウロウロしていらっしゃいましたが、………」

「何で自分で出えへんのやろ、可笑しな人やわ雪子ちゃんは」

幸子はまずいことになったと思った。雪子の電話嫌いは一族の間では有名になっているので、めったに彼女に懸って来ることはなく、懸って来ても大概誰かに代って貰って、余程のことでなければ自分で出ず、又今迄はそれで済んでいたのであるが、今日はいつもと場合が違う。どう云う用件か知らないが、橋寺が特に彼女に懸けて来たのに、取り敢えず当人が出ないと云う法はない。幸子が代りに出たのでは却って変なものになろう。十七八の小娘ではあるまいし、………羞かしいとか極まりが悪いとか云うことは、雪子の性質をよく知っている姉妹たちにだけ分ることで、世間には通らない。もし橋寺が侮辱されたと思わなかったら幸いである。それにしても、雪子は結局渋々ながらも出てくれたであろうか。が、待たせた揚句いやいやながら出て、例のはきはきしない応対をしたのでは、―――電話の時は一層そうなる人なのであるから、―――それも事毀しで、そのくらいなら出ないでくれた方が優しかも知れない。